1999年からスタートした『THE SOPRANOS』、今年(2007年)の4月に最終シーズンとなるSeason 6 Part2 (この最終シーズンはPart1/Part2と2部構成) が始まり、9エピソード放映ののちの6月10日、8年間に渡るシリーズがついに終了となりました。
クローズド・キャプションの無い状態で、DVDのようにシーン戻しやポーズが出来ないTV画面から流れる当時の状況下において、このドラマの理解度は多分・・・ 恥ずかしながら50%くらい・・・ 半分は?でした。
画像なしに音声だけで聴いていたら、さらにその半分くらいだったかも。。。
この後に出てくる、黒人ドラッグ・ディーラーが巣食うボルティモアを舞台にしたドラマ 『The Wire』 を最初に観たときの腰砕け度ほどではありませんでしたが、この 『THE SOPRANOS』 のリスニング難易度は、主役のJames Gandolfini(ジェームズ・ギャンドルフィーニ) の本来の癖のある話し方(アクセント)にプラスして、多発されるFワードとスラングの応酬で、汗かきながら見た記憶が懐かしいところです。
しかし、英語の難解度でくじけてしまうには惜しいほどに素晴らしいドラマであるので、印象深いフレーズやシーンなども交えつつ少しずつ記していこうと思います。 随所飛び出すイタリア語ヴァージョンも含めたスラングの宝庫ですが^^;。
゛F・コッポラの『GOD FATHER』の現代TVヴァージョン゛ なんて表現がよくされますが、当時、私自身もニューヨーク~ニュージャージーで暮らしていたこともあり、オープニングから始まるニュージャージーの薄汚い町並みや、ハドソン川を隔てただけで隣接しながらも ゛お前あっち俺こっち゛ 的NJ V.S.NYの人々の気質(『Sex and the City』なんかでも同じ要素が随所に出てきます)を色濃く感じ懐かしくなってしまったりで、作品の完成度だけでない所でも思い入れを持って見てしまうドラマの一つです。
゛冷酷なリーダー゛ V.S. ゛保守的な父であり夫そして息子゛の狭間で葛藤する人間の心が一種ユーモラスに、そしてシニカルに伝えられているこのドラマの魅力は、血生臭いイタリアン・マフィアの ゛ファミリーの血の結束゛ 的マフィアものドラマだけに終わらない、ボスであるトニーのこういった人間な部分にスポットが当てられている部分にあろうと思います。
主役のジェームズ・ギャンドルフィーニを始め、出演者のほぼ全員がイタリア系アメリカ人であり(ジェームス自身はなんと舞台であるNJ出身)、いちサポーテリング・アクターでありながらもその強烈な個性で圧倒的な存在感を見せ付けた ゛Paulie(ポーリー)゛ ことトニー・シリコ(実際その筋の人なんていうウワサもあるらしい)を筆頭とした脇役群それぞれの突出したキャラクター/存在感も素晴らしいです。
そして脚本・・・。 これらの個性派達によって展開される規制も何も吹き飛んだ様々な会話シーンはかなりシニカルで、時に苦笑を、そして大爆笑してしまう独自のユーモア・センスが詰まっています。
たくさんのイタリア色を感じ取れる本ドラマの中には、その一部として食卓シーンや食に纏わるエピソードが満載ですが、こういったイタリア人の食文化を多く垣間見れるのもなかなか興味深くて楽しいです(ドラマのヒットに便乗して番組内で紹介されたお料理のレシピ本なども発売されていま す)。
今ではN.Y.州知事を輩出するまでに至った゛イタリア系アメリカ人゛の歴史・文化を圧倒的なリアリティーを持って感じ取れるだけでなく、この 『THE SOPRANOS』 にはこれからの時代のアメリカ・ドラマの醍醐味をみたような嬉しさと高揚感があります。
◇◇ データ ◇◇
◇オンエア :
1999年1月10日(日)~2007年6月10日(日) 全6シーズン85エピソード
◇企画製作総指揮:
ディヴィッド・チェイス
◇キャスト :
ジャームス・ギャンドルフィーニ(アンソニー・ソプラノ)
イーディ・ファルコ(カメラ・ソプラノ)
ロレイン・ブラッコ(Dr.メルフィー)
ロバート・アイラー(アンソニーJr. ・ソプラノ)
ジェイミー・リン・シグラー(メドウ・ソプラノ)
マイケル・インペリオリ(クリストファー・モルティサンティ)
トニー・シリコ(ポーリー・)
スティーブン・ヴァン・ザント(シルヴィオ・ダンテ),
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目先の夢:
大トロなんて大それません…。
イカ刺やアジ叩きなどの鮮魚を貪れたらこの上なく幸せ。
HBOドラマに狂うカウチな日常ではありますが、裏山でワイルド・マッシュルームを狩ったりバード・ウォッチングや山歩きなどしたりして、この若さ(?)ですでに隠居生活に片足突っ込んでます。
将来の夢:
新鮮な食物に囲まれた裏庭をワーク・スペースとして自給自足。
グレート・デンを3頭ほど家族に迎えたい。